TAG HEUER F-1 385.513/1電池交換メンテナンス

2017.5.16お預かりのTAG HEUER F-1 385.513/1電池交換メンテナンスです。
20年の放置期間ということで、さて動きますかどうか?

竜頭の動きをチェックして。

遊び革の状態もチェックします。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。全体的には汚れも無く非常に綺麗な状態です。

裏蓋の裏側もチェックして。裏蓋の周りに錆びた粉が散っておりますがケースが錆びております。

パッキンを外して劣化具合をチェックしますが異常は無し。

これがムーブメントです、ケースの縁や電池横のネジが錆びております。

ムーブメント拡大。電池がやばいですね・・。

液漏れは間違いないですが腐食で電池格納部にサビが回っていないか心配。

サビまでは無いようですが、かなり重傷です。兎に角は粉を除去してみましょう。

スペーサーを外しますが粉が付着しております。黒いだけに目立ちます。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

絶縁フィルムも外して粉を拭き取ります。

ピンセットで摘まんでいるのは○の箇所のパーツで。電池を固定するバネが折れました。

電池を入れて動作確認ですが不動です。そこで強制運針器に掛けてみると
動いたり止まったりですから”要・分解修理”の状態。

ケースの内側もチェックして。サビはある程度は削り落としてから洗浄します。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

一段引きでカレンダーの早送りですが3日ほど送ったら、後は空回りします。
仕方が無いですから、長針をグルグル回して合わせるしかありません。

肝心の時計ですが動いたり止まったり。そこで再度、強制運針器で数時間分回しますと
普通にステップを踏み出しました。(ただ引きずる感じですが)
この状態では一日は様子見となります。
「強制運針器で動作」「カレンダー送りが不具合」「電池固定バネの破損」
これらの状態からは「要・分解修理」ですが
これだけさびていると費用的には「ムーブメント交換」の方が安いでしょう。
ただ修理は「5.000円まで」、現状で「3.100円」基本コース料金ですが
これ以上はお金を掛けない方がよいでしょう。

翌日、時間も合っておりカレンダーも切り替わっておりますので
良しとします。ただ「要・修理」状態であるには変わりはありませんが。

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手可能、それだけの理由です」
更に普通のOリング形状ですから既製品でも太さ・径が近ければ合わせる事が可能です。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手不可です。
よって殆どの電池交換では元のパッキンを再利用する事になります。
また「竜頭のパッキン」もですが、劣化していたとしても放置となります。

このムーブメントは電池交換後に不具合が出る場合「ムーブメント交換」対応が可能です。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出た場合「分解修理等、対応不可」です。
「パッキン交換」(2016年現在)

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可