仕方が無い

今朝テレビで「百貨店連合とスーパーIzumiya」の統合が報道されておりました。
ニュース報道では無かったので関連情報も一緒に。
百貨店とスーパーが統合するメリットなどについても解説されておりました。
関連企業や近隣の商店街への影響などについても。
その話で「買い物弱者」という話が上っており。自宅から食料品を買うのに
一定の距離以上を移動する必要がある地域という地図が表示され。
それによると大阪という人口密集地帯の中にも存在する事に驚きでしたが。

何故、密集地帯で?。これはスーパーの進出で近くのミニ・スーパーが閉店した為です。
若者は車で大型商業施設まで行けますが、高齢者はどうなる?という内容で。

行政は店舗の誘致・宅配など援助や考察もしますが効果は無し。
驚いたのは住民が行政に、スーパー等の営業を許可するからミニ・スーパーが閉店する訳で。
許可した行政に「買い物弱者になった者を宅配なり移動販売車などで救済しろ」
という陳情があったと。結局は今後の課題という事で終わりでした。

つまりは「当面は手立てがなく”仕方が無い”」ですか。


とっくの昔に「葬り去られた時計店」としても同感で仕方が無いとしか言いようが無い。
街の「酒屋・八百屋・化粧品屋など」姿を消しました。
私も、もう時計店として体をなしては居らずネットが無ければ廃業状態。


では大規模商業施設では安泰か?というとネットニュースでは。
「Amazon新サービスで実店舗に危機」 
大型電気店はショーウィンドー化。(店舗で現物を見ながらスマホでネット購入する時代)
こうなると大型家電店は統合。メーカーは合同で各都市に「ショールーム」を作ってメーカー直販しか対抗手段は無くなるのか?

「クラウドの進化で管理職が消滅?」 サラリーマン社会では人材が余り。

ネットが世の中を大きく変貌させつつある過渡期なんですが。
社会が!世の中が悪い!と嘆いていても何ら解決しません。
生きる術を自分で見つけるしか術はないのです。

「Amazonの予測出荷」 「ドローン計画」など驚きを通り越した試みも。

驚きですが、でも「クラウド」ってサービスも2000年頃から言われており。
ネット接続に、あの「ぴぃ〜〜ひゃらぁ〜〜」って言ってた頃にですよ。
それが現実になっているんですから、私には絵空事には思えない。


時計業界と言えば。いえ業界に残っている気分で居る事が認識不足かも知れません。
そう言えば年始めには「SEIKO」「CITIZEN」がテレビCMを入れており
懐かしい感じさえしましたが今はピタリと止まった。

10年前なら時計店はダメでヨドバシ等の大型家電店に販売はシフトし。
今、時計と言えばジャパネット・タカタも扱っておりますが、
もちろんAmazonでも扱いがあり今後、ネットにシフトするでしょう。
メーカーも販売力があって扱ってくれる所に頼るしか無い訳ですが。

驚いたのは昨年「姫路・駅ビル(Piole)」」が開店致しましたが、駅ビルでありながら。
いえ、駅ビルだから?今の時代「SEIKO」「ロレックス」は売っておりません。
それは駅ビル=ファッション・ビルに生まれ変わったからでしょう。
売ってるのは「DIESEL・NIXON」ですから、地域一番店の時計屋どころか
時計メーカー自体が選ばれなかったのかと。

そんな事を考えている処へSEIKOからパンフレットが。
カタログに追加してしてくださいというパンフレット追補版。
私の店はもう販売では廃業しましたがカタログは送られて来ます。
よって取り寄せて販売する事は可能です。

パンフ掲載の一つ「ルキア」ですが55.000円です。何故高いかというと「ソーラー」で「電波」だからですが、これ私が仕入れると「35.750円+税」ですから「37.537円」です。
1本や2本の注文は「+送料500円」も追加で「38.037円」です。
(もちろん返品は効きません買取りです)

時計は今や3割引は当たり前ですからネット流通価格では
「38.500円+税」40.425円でしょう。
それ以上では売れませんから、価格を合わせて販売したとしたら
1本売って2.000円の利益。
そしてSEIKOでも現在、製造・発売されている大半はソーラーですから
後に電池交換のリピートもありません。
(逆に時計店が減っていく状況だから、そうするしか無いのかも知れません。)
電波ですから「誤受信で時間がずれたら対応の手間は掛かります」
Amazonの様に時計の扱い目的は”客寄せ”なら意味がありますが。

販売に関わってもメリットは何は無いわけですが。当然の報いというか”仕方が無い”。
私ら個人営業はジャパネットやAmazonの様に「販売努力をしていない」のですから。

そして今後、時計店は減り続け。ましてや個人では余計に。
となれば「電池交換を受ける店が無くなる」 。(私も10年くらいか)
メーカーは今後、更にソーラー時計とメカウォッチ等、付加価値の高い
生産にウェイトを置くでしょう。(クロック「掛時計等」の様に。)
電池で動く時計では売れないし、販売した時計の電池交換が捌けない。
また修理の問題があります。消費者からみれば故障した時の修理が大変。
しかし、ネットの発達で搬送インフラが充実したので問題はないとすれば
そのインフラを使って今後、安い時計は「メーカー直販」が自然な流れか?

その頃にはスマホ(携帯)がもっと進化しており時計というアイテムは
今で言うところの「万年筆」と同じような扱いになっているのかも?
レコード盤が無くなりCDさえ消える時代ですから。

スポーツ競技の会場に設置される時計が「Apple」に変わるのか?
兎に角、ネットがAppleが。世界の商業形態を根底から変えつつあります。

私も引退するまでに、無い知恵をもう一捻りする必要性がありそうですが
寄る年波には勝てないでしょう。でも人間、嘆こうが泣こうが
結局は生きるしか手段は無い訳で、それなりに生き方は考えるのは”仕方が無い”。


Cooの腕時計Blog