フェイント

「2005年10月9日」 

先日、売り場を離れていると店内放送で呼び出しされます。慌てて売り場に戻ると70代か?といったおばあちゃんが来店されております。

普通なら私は店の奥からお客様に接しますが、戻ってきたので表からお客様に「いらっしゃいませ!お待たせしました。」となります。

「あ〜、やっと戻って来たのね。ところで・・・」

と、鞄の中を手探りで探っております。

「電池交換でしょうか?」

「いえ・・・何処にいったかな?」(まさか体温計では?)

と、鞄から腕時計を掴みだして手の平に握っておりますから電池交換と思っていると。腕時計を握ったままの指で目覚まし時計を指さしながら、そちらに近づいて行きます。当然私も一緒に着いて行くことになります。

「あの〜、この目覚ましね。音が大きいでしょう。」(目覚ましの購入?)

「ハイ、そうですねベル音ですから音の大きさでは好評です」

「でしょう、そこがお気に入りでね。やっぱりこれしかないわね。」

「では、この目覚ましにしましょうか?」

「それよりもこの腕時計電池換えて」と私に渡します。

思わず目覚ましコーナーでズッコケ!(おばあさん変な顔)

「えっ、はぁ。電池交換ですね」と、私はカウンターを回って修理机に。そして裏蓋を開けた所で。

「お兄さん、ついでやから時計のベルトもね。これ合うかしら?」(ベルトも購入?)

またカウンターを回って、ベルトの売り場へ。

「どのバンドでしょうか?・・・これはあの腕時計には無理ですねー。こちらだったら合おりますが?」

「合おりますって家に置いてる腕時計よ。」ズッコケ!(おばあさん変な顔)

また修理机に戻って電池交換。出来上がったのでカウンター越しにお渡し。

腕時計を腕に着けながら、家に置いてある時計の、お話を延々と。話のキリの良いところで。

「まぁ、またその時計はお持ち下さい。一度診てみますから」

「そうやねぇ。またその時はお世話になりますね。ありがとう。」と自然な流れで帰って行く・・・

「あの〜、お代がまだですが・・」

一瞬ひるんで、気が付いてから。

「まぁ〜、お兄さん面白い人!」

リアクションがこちらの想像とあまりにも違うのでズッコケ!(おばあさん変な顔)

普通ならここで「ごめんごめん、忘れてた」とか「そうそう、うっかりごめんね」でしょう!何で面白い人やねん。何か私にとってはタイミングのずれる方です。支払いも終わって帰り際に。

「お兄さん。さっきから変な動きする人ね?」

え・・あ・有り難うございました??。m(..)m

ズッコケてるだけなのですが・・・変な動き?確かにね。そんな店員は居ないか?

一気読み次は「電池切れが早い!」です。

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