Oceanus OCW600-4329 電波ソーラー洗浄のみ
2018.7.10お預かりのOceanus OCW600-4329 電波ソーラー洗浄のみコースです。
「カレンダー修正が出来ない」という事ですが「10日」ですからあっております。
おそらく操作で合わせる事だとは思いますが竜頭操作の様なイメージをされているのか?
プッシュボタンの動きをチェックしますが、4つともスムーズにストロークします。
チタン無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。
微調整位置をチェックします。
バックルの汚れもチェックして。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。
裏蓋を開けるとスペーサーがムーブメントを覆っています。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
「こちらと同じ様に」というご依頼ですから割りピン交換でも総入れ替えに近いと思われますのでコマの数をチェックしておきます。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックして。
目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。
簡単に抜けるのはこれだけですが、洗浄すれば更に抜けるものもあり総入れ替えにちかくなるでしょう。
指で突いて出るのは2本。
工具で叩きますが軽過ぎるのは他の割りピン。
ラグ部のバネ棒がサビによる固着で外せませんから先ずは洗浄します。
裏蓋を閉めてまるごと洗浄して浸水が無いかチェックします。
洗浄で片方は外れましたが、もう片方が強固に固まっております。
潤滑剤を注油して24時間置きます。
バネ棒を押し込みますが潰れていきます。
これ以上潰れたら外せなくなる。ギリギリでしたので半ば強引です。
コマは分解して洗浄。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して。プッシュボタンの効きを確認。
パッキンは交換してシリコン塗布をしてケースに戻します。
全体的にツヤが出て綺麗になったところで。
バネ棒も洗浄して綺麗になりました。
弓環も外して洗浄します。
割りピンは総入れ替えになりました。
ラグ部のバネ棒も交換しますが、金属無垢の弓環の位置から。
バネ棒は湾曲させて入れますが、これがかなり難しい。
湾曲させても入らず、若干細いバネ棒に交換する事になります。勿論、湾曲させるのは当然ですが。
バックルのバネ棒が突き出ておりますから、これも交換しておきましょう。
「洗浄のみコース」完了です。
+パッキン交換+割りピン総入れ替え+ラグ部バネ棒交換も完了です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。