腕時計修理の質問集/腕時計の電池が早く切れます

腕時計の電池が早く切れます 2004年7月(記述)

腕時計の電池寿命は「2年〜5年」が殆どです。しかし、期限よりも早く切れる症状は直りますか。

腕時計の電池交換後に、この様な質問があります。もちろん修理は可能です。

まず原因ですが。
※腕時計を5年以上使用した事で歯車の「油切れ」
※腕時計内部に湿気が入っての潤滑不足。
※腕時計内部に湿気が入っての電池の放電。
※電池の電流を調整する「回路部分」の不具合。
などが考えられます。

※腕時計が古くなって(5年以上使用)歯車部分の「油切れ」
※腕時計内部に湿気が入っての潤滑不足。
これは、基本的に「分解掃除」しか方法はありません。

※腕時計内部に湿気が入っての電池の放電。
この場合は度合いにもよりますが。
少しの湿気が入っただけの場合は次回の交換では元に戻り
本来の電池寿命で動く可能性もあります。

※電池の電流を調整する「回路部分」の不具合。
これは「回路交換」しかありません。

費用は腕時計の定価や受付ける店にもよりますが「分解掃除」「回路交換」
いずれにしても「¥5.000以上」は掛かります。
また定価が10万円を越える物は「¥10.000以上」になるでしょう。

では腕時計の電池切れの早さですが、どのくらいを異常とするか。
例えば本来の「電池寿命が2年」とします。
これが1年と10ヶ月で電池が切れた事を異常とは考えないでしょう。
しかし1年持たないとやはり異常でしょう。

 

ただ、店での実情は時計の値段にもよりますが。
例えば¥20.000で買った腕時計としましょう。
「分解掃除」にしろ「回路交換」にしろ平均的には「¥7.000」くらいは掛かります。
最初の電池交換で2年持たない事は少ないでしょうが。
問題は3回目くらいの電池交換ですね。3回目となると、もう5〜6年以上は
使用している事になります。
これを電池寿命が1年半しか持たないからと修理に「¥7.000」掛けるか?
といった判断になります。まず99%の方は、そのまま使用されます。
これが1年持たない場合でも、30%くらいの方が修理されます。

これが4回目の電池交換となれば悩みどころ
「形見」とか「記念品」の余程の理由が無い限りは修理される方は居ません。
つまるところ「電池寿命が短い」からと修理をされる方は殆ど無く。
「これを機会に買い換え」となる方が殆どです。

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