クロノグラフの「0位置調整」の操作例
逆転出来る0位置合わせ/単独運針する0位置合わせ 2004年7月(記述)
前のページで「0位置合わせで逆転はしない」と書きました。
2008年12月。逆転する0位置合わせを体験し紹介です。
「V654」キャリバーのクロノグラフ。
ブログでも紹介した写真ですがアニエス・ベー。
丸の箇所が1目盛ずれておりますから0位置合わせをしました。
この腕時計、竜頭を引いて竜頭下のボタンをプッシュで□の針が正転。
それに連動して丸の箇所の針が進みます。
つまり□の針が一周で丸の針が一目盛進みます。
丸の針を0位置にするには□の針を59周回す必要があるのですが。
まてよ?竜頭上のボタンはクロノグラフのスタート用のみが用途か?
と竜頭を引いたまま上のボタンを押してみたら、なんと逆転するでは。
だったら逆に1周ませばOKですから簡単。
「逆転する物もある」という事で試してみる事をお勧めします。
http://www.seiko-watch.co.jp/support/download/index.html
↑セイコー取説ダウンロードサービスでもOKですね。
そして次に。
「SEIKOヨットタイマー」お預かり中の腕時計ですが、長短針の位置がずれている。
針の取付直しの必要性があるので電池交換は不可と断られたと言う事で届きました。
こちらでも”針の付け直し”これしか方法は無いと思いましたが作業してみましょう。
裏蓋の裏側記載ですが・・・英語は分からない。
ようは電池とACをショートさせてリセットでしょう、日本語記載が無いので海外モデルの様です。
文字盤の重厚な雰囲気とは反対の簡素なムーブメント。
キャリバー「6M37」
http://www.seiko-watch.co.jp/support/download/index.html
海外モデルの為か先程のセイコーサイトにも載っておらず。
でも「6M26」の取説はありますから、これをダウンロード。
それで何とか0位置合わせは出来ました。
6M26とはデイデイト付きですから機能は違おります。
でもダウンロードして取説を読めば、右の下角に時計店向け解説がありました。
「電池交換後のお願い」としての記載は。
電池を交換した後は時計内のICメモリー情報と針・日付の表示位置が一致しなくなりますので、次の手順で合わせてください。 ●リュウズを回して「CHRONO」の表示にしてください。 以下はダウンロードしてご確認くださいm(..)m |
結局この操作で分かった事は。
●
この腕時計は竜頭で針は回せない。
●先ず「CHRONO」モードにしてから全ての針を0位置に移動する。
(それが0位置合わせですが、針は1本1本単独で作動する)
●0位置合わせも時刻合せも竜頭で針を回すのでは無く、
プッシュボタン長押しでモータードライブ駆動によって針を進めて合わせる。
(逆転はしない)
結局、長短針のずれは0位置合わせの操作で修整出来ました。
この様に私らでも全てのクロノグラフの0位置合わせについて、知っている訳ではありません。ただ応用が出来れば「修整する針の選択」→「針の修整」これだけですから取説の似たキャリバーなどで合わせているのが現実です。
只今、持ち主の方からのメールで
http://akiyose.com/battery-exchange/seiko/yacht-timer/yachttimer6m37-6000.html
↑こちらで一度電池交換されておりますし。0位置合わせの方法が載っておりますと。
「普通の0位置合わせ」はこちら。腕時計修理の質問集トップに戻る 2017.7.3修正