失礼です!

「2005年6月4日」 

昨日、20代後半の女性が腕時計の電池交換に来店されます。

「あの〜、この時計電池交換して頂けますか?」
と、腕から腕時計を外しながら時計を差し出します。

「はい。これならすぐに出来ますのでちょっとお待ちください」
と、時計を預かっって修理机の方に行こうとすると。

「あっ、ちょっと待って」
と手を差し伸べます。”ちょっとその時計私に渡して” といったジェスチャーですから戻しますと腕時計を拭きだします。そういった方は多くはないですが”他人に触ってもらうのに汗とかが付いていては失礼か”といった判断とは思われます。

それから腕時計を受け取って電池交換です。
僕らの作業の手順としては、汚れのひどい物はいきなり裏蓋をブラシで掃除してから交換作業に入ります。このサイトの電池交換のコーナーを見て頂ければ分かりますが普通は腕時計の裏蓋は汚れたままの状態で電池交換を依頼する方が殆どです。腕時計の裏蓋を拭いてから手渡して頂ける様な方の時計は、ぼくらから言わせば綺麗な状態の物ばかりです。

次に”キズミ”(時計屋が目に付けて見るルーペの事)で、拡大して見ます。これは汚れを見る為ではなく裏蓋の”開け口”を探す為です。あけ口探すと為とは言ってもキズミで見れば、どんな綺麗な腕時計でも必ず埃は付着しておりますからその部分を”ブラシとチリ吹き”で掃除してから裏蓋を開けます。腕時計は小さな歯車で構成させれておりますから、小さな埃でも内部に入るのを防ぐ為です。

そういった手順をふんで電池交換も終わり代金を頂いて時計をお渡しします。
「はい、どうぞ出来ました。綺麗に使っておられますすね。」

「・・・・」
じっ・・っと、こちらを睨んでおります。時計をひったくる様に掴んで鞄に入れ出て行きながら。

「失礼です。せっかく綺麗にしてからお渡ししたのに・・・」
と、出て行った・・・・。 あっぜ〜〜〜ん。

おそらく、わざわざ拭いてまで交換の依頼をしたのに、わざわざルーペで拡大までして汚れを見つけて、掃除し直なおしたと、取られたか?

腕時計をお客様から見える位置で電池交換してる者の、辛いところですね。(‐_‐)

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