Yahooの変化

「2005年8月29日」

このお話はサイト運営者にしか感心は無いお話で恐縮ですが。(8月25日)に「IT Media Newsで”ヤフーがロボット検索全面採用 10月から“Google型”に」と発表されたそうです。

「NIKKEI NETでも”ヤフー日本法人、完全自動検索に移行・閲覧数伸ばすグーグル型”」と発表されたそうで。

この記事、一般的には”それがどうしたの?”といった話で興味も沸かないと思おります。私もこのニュースを知ったのは登録のメルマガが届いた8月の29日でした。

しかし結構驚きのニュースなのです。例えば今、自民党の小泉首相が”郵政反対!”って言ったら驚くでしょう。私にはそれくらいのインパクトのあるニュースでした。(サイト運営者にとっては)噂には聞いていたが・・・ついに決定。

つまりその世界の大御所が敵対する相手の方針にならう訳です。

皆さんは”これからネットで捜し物するぞ!”時には先ず何処に行きますか?「Yahoo」でしょうか?「Google」でしょうか?ぼくは今まで迷わずGoogleで探していました。(マックですからGoogleがブラウザに組み込まれている都合もありますが)

この”先ず見に行くサイト”の事を「ポータルサイト」と言おりますが、今まではYahooの一人勝ち状態だった訳です。つまり殆どの方は”先ずYahoo”に行っていたそうです。次いでGoogle。最近はホリエモンの”Live Door”も有名になってきました。MSNサーチやOCNサーチもありますが。

ボクもこのCooの腕時計を作るまではYahooの偉大さが分かって居なかったのです。サイトを作ってネットで検索しても”まったく自分のサイトが検索されない”訳です。まぁ開設当初は仕方がないですがYahooではまったく検索に上がって来ません。「腕時計」「ベルト調整」「電池交換」どれで検索しても出てきません。何故なんだ???と。ところが同じ時期にGoogleでは「ベルト調整」ではトップに表示された時期もありました。

これは何故かと言えば、Googleは”ロボット(プログラム)”が、広いネットを色んなサイトのリンクを辿って新しく出来たサイトを巡回して行きます。(これをロボット型と言おります)もちろん古いサイトも定期的に巡回します。よって新しいサイトにもチャンスがあります。また古いサイトでも衰退していればチェックしております。

ところがYahooはと言うと、Yahooの社員(Yahooサーファー)が手作業で”ココは良い”と思った所を検索されるリストに登録します。(これをディレクトリー型と言おります)つまり登録されない限りどんなに有用なサイトでも検索されません。当然、誰しも登録してもらう事に必死になります。そこを狙ってYahooは”ビジネスエクスプレス”を用意していました。(これは5万円払ったら優先的に登録してあげるよぉ〜、払っても絶対じゃぁ〜ないけどね!)それを利用しても得なくらいYahooに登録される事は凄い事だったのです。そして2005年5月にはエクスプレス・オンリーに。つまりもうタダでは登録してやんねぇ〜よぉ〜!と発表したのです。

それからたった3ヶ月の8月25日。敵対するGoogleに合わせますよ!と発表です。もう既に準備段階には入っていましが。今まではYahooの検索結果は、おなじみのYahoo JAPANですが、今後はYahoo検索ベータに移行して行きます。もちろん10月からですが画面は今までのYahooに組み込まれるでしょうが内容(検索)が全く変わります。このベータでも旧の検索同様「登録サイト」といった検索も出来ます。

変な比喩ですが、この「登録サイト優先表示」は自民党の公認を受けない限り、選挙にとって不利になるのと似ております。そしてYahooに登録されていたら閉鎖状態のサイトでも検索される訳です。言い換えれば今後のサイト運営はYahooに登録(権利を取ってしまえば)後は努力無く、というのは通らない?。

今までYahooは、検索ポータルのみではなく「オークションの開始」「オークションの有料化」「ADSLのインフラ参加」「球団の買収」などなど、驚く事を発表し続けてきましたが、今回もそれに匹敵する驚愕の発表です。(私が、もしこのCooの腕時計を作っていなかったら・・・驚愕でも何でも無い話で、その変化にさえ気が付かなかった事ですが。)

このサイトだけでの話かも知れないですが、実際このサイトへの来訪率も2005年5月までくらいはYahooからの来訪がダントツだったのです。そして6月には瞬間的にGoogleの方が多くなっていました。そして7月には同率くらいでYahooになったりGoogleになったり。そして8月。ついにGoogleからの来訪がYahooよりも”常に”多いのです。こうなってはYahooも動かざるを得ないでしょう。

この様に実際にサイトの運営をしていたら短期間の急激な変化を目の辺りにします。”おいおいYahooは大丈夫かぁ〜!”何て思っていたら今回の発表でしたね。さすがYahoo!

長年の自社方針までも、世の中の流れに合わせて捨て去っていく姿勢。さすがが発展する企業ですね。と言っても実は、”検索の世界”ではこの変化でやっと世界標準になっただけで革新的な事でも何でもないのです。でも既得権益を守るのみで世間とずれている事が解っていても”変わる事が出来ない組織”には出来ない所業です。Yahooも”日本の常識は世界の非常識”の部類であった訳ですが見事に変換を果たしたという事です。

私は幸運にも2004年12月に”無料登録(Yahoo新着ピック)”されたものですから、Yahooの恩恵には充分預かりましたが、今後はその恩恵効果は無くなって行くのでしょうか。

という事は今後は”Yahoo新着ピック(登録)さえ果たせば”検索される”そういうものでは無くなっていくのでしょう。アクセスが減ってくると検索されても下位にしか表示されない・・・となると大変。変な比喩ですが”既得権益のみで検索の恩恵に預かることは難しくなるって事?”。詳しくは分からないのですが・・・”検索順位を金で買う”って事は出来なくなるって事か?かなり乱暴な表現でもありますがm(..)m

いわゆる”実力社会”。嫌な言葉ですね〜、資本主義社会ですから当然ですが。とくに私のような”落ちこぼれ時計店”(販売では生き残れなくなった落ちこぼれが、サイト運営で気を紛らわす・・・トホホ、でもそのお陰でこのサイトが出来た訳ですがね。)本来ならココでは腕時計業界の流れを書けないといけないのに、ネットの事を書いてる様ではいけませんね(;^_^A。

しかし、落ちこぼれても死にはしませんって。負け組人生でもそれが楽しめるかどうか、これ重要!まぁ、それも人生さ!気楽に生きましょう!(*^^)v

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