デジタル時計の電池交換後はリセットが必要

G-SHOCKなどのデジタルウォッチの裏蓋を開けると”裏蓋の裏”に
このような記載が書いてある場合があります。
雑貨(ファッション)ウォッチの類いは書いて無い場合が殆どです。
これは一体、何が書いてあるのか?

時計の電池交換でもアナログ腕時計は電池を交換するのみで動きます。
しかしデジタル腕時計は電池交換したのみでは表示しません。
必ず「リセット」をしないといけないのです。
ここではその”デジタル時計のリセット”とは何か?。
またその方法を解説してみましょう。

デジタル腕時計の電池交換修理リセット方法1

デジタル時計はムーブメントの何処かに「AC」と表記があります。
「All Clear」の略です。”再起動”と言えるかもしれません。
写真の○の箇所を、わかりすく拡大すると。

デジタル腕時計の電池交換修理AC端子 デジタル腕時計の電池交換修理AC端子横

これで分かりますか?。角度を変えてみます。
これでわかりますね。この金色の端子が「AC」端子です。
この端子と電池のプラス側をピンセットでショートさせて”リセット”です。
この操作で初めて時刻を表す液晶に数字が表示されます。
デジタル腕時計の電池交換修理リセット作業

この作業はピンセットを開いて、端子と電池表面をショートさせます。
ただ段差の違う所を触りますから慣れないと難しい作業になります。
触ってショートさせた積もりでも、液晶部分に時刻の表示が出ない場合。
それは触っていない証拠です。
液晶部分に表示が出ていない場合、もう一度、実行してください。
ただし、(ー)端子のリセットもあります。

デジタル腕時計の電池交換修理ムーブメントのバネ

そして注意点ですが表示確認の時に時計を返すわけですが、その時に。
写真の○箇所の様な「スプリング」が抜け落ち紛失します。
差し込んであるのみで小さいですから抜け落ちると無くなります。
このスプリングが裏蓋の裏面に接触してアラームが鳴る構造です。
スプリングを紛失するとアラームが鳴らなくなるなど各機能に影響が出ます。

デジタル腕時計の電池交換修理裏蓋セットデジタル腕時計の電池交換修理ムーブメントの注意

(左写真)
裏蓋には「共鳴板」が貼付けてあります。シールで覆っている腕時計もあります。
写真のタイプの場合は共鳴板の露出した部分(○の部分)とスプリングが接触するように位置を確認してから蓋を閉めます。
(右写真)
そして、デジタル腕時計のムーブメントはケースに固定されておりません。
よって電池を取り出す時にムーブメントを押さえてから実行しなければ、
ピンセットで電池をつまみ出す時にムーブメントも一緒にケースから出て来ます。

デジタル腕時計の電池交換修理ボタン位置の注意デジタル腕時計の電池交換修理ボタンの注意2

(左写真)
この黒いボタンを押す事によって、ムーブメント内部の「青い○部分」
金属の板(レバー)を押す事になります。 それによってボタンが機能します。
ムーブメントを一度浮かせてしまった場合、
うまく戻せない場合もありますから注意が必要です。
(右写真)
ムーブメントを上から見た図です。ご覧のように薄い金属の板であることが
分かります。この金属の板が、ずれている事を知らずに蓋のネジを締め込むと。
この金属の板が縦方向に曲がります。そうなれば修正は困難を極めます。

 2004年7月(記述) 2017.7.12修正