腕時計のメタルバンド・ベルト交換/スペシャルテク?外し方3

次は「レディス」の外せないメタルバンドです。
レディースは先のメンズ時計の様な手荒な事は出来ません。
メンズ腕時計の様にラグ部の幅が狭い為です。
ラグ部が狭いという事は、バネ棒も狭い訳で。短い金属を曲げる事は困難です。

先ずは外しますが取付部を見て驚いた。付いていたのは既製バンド。(写真・右)
それも削って取り付けられたベルトらしいです。
問題はこれを取り付けた時計店が手抜きをしております。

これでは外す為にドライバーを差し込む隙間(写真・右の様な)がありません。
既製ベルトを取り付ける特、幅が合わないと削ります。
削ると写真・右の様な隙間も削って幅を合わせます。
その後に、本来はこの○の様にドライバーを差し込む隙間を
作る必要があります。
これはホームセンターなどでは断られるパターンです。

せめてケースの横にバネ棒を突く為の穴でもあれば簡単ですが無いです。
そこでスペシャルテクニック3!といきましょう。
先ずは、ベルトの根本はご覧の様に爪を巻いて留めてあり。
ベルトを左右に捻りながら引けば、この様に外れます。

しかし、まだバネ棒を金属が取り巻いており、ドライバーは差し込めません。
先ほども使った精密ドライバーより刃先が薄いドライバーを用意します。

これで、この様に差し込んで刃先を捻ります。

この○い部分の様に広がりました。□の部分は、まだ広がっておりませんね。

両方広げるとこうなります。(ピントが合っておりませんが)ここまで来れば、
この爪の部分を持ってくるりと回します。

ここまで回せば。ぽろりと外れます。この方法、メンズでも出来そうに思えますが。
ドライバーの刃先で広げて行く作業はメンズの場合、広げる部分が多く作業は困難です。

さてバネ棒を観察すると、古いタイプのバネ棒です。
ドライバーを差し込んでも動きませんから。
革バンドの「トラブルの対処」でもやりました様に。

 

ニッパの刃先でバネ棒を潰して引きますと簡単に外れます。
片方はドライバーでも外れました。
しかし、このバネ棒の形状から前ページのメンズと同じ様に大工ドライバーで
強引に外せばバネ棒の先端だけがラグ部の「穴」に残る可能性大です。
この様に前ページの手荒い方法は、使用されているバネ棒の形状にも左右されますから
確認が必要です。

次は「ベルトの取付」。新品のベルトの幅を確認して。合わせてみますとジャストサイズ。

次の交換の事を考えて、外しやすいバネ棒を入れておきます。

ハイ!完了。外した取り付け部を良く見ると茶色く変色しております。
これはグラインダーで削った時に熱で変色した跡ですが、
ついでにドライバー差し込み用の隙間を作る作業も必要でした。

また最近はメタルバンドの交換の為に、取り付け部を。
ヤスリやグランインダーで削ってまで、交換作業をしてくれる所は少なくなりました。
以上が「メタルのバンド交換」の解説でした。最後迄ご拝読、有り難うございました。

「腕時計のメタルバンド・ベルト交換」トップへ戻る 2004年7月(記述)2017.6.21修正