腕時計の基礎知識/光発電クォーツとは(Eco Drive)

2004年7月(記述)

ここではクォーツ腕時計でも「光発電式」(ソーラー)について。
機能としては「電池交換不要」で、文字盤に光を受ける事によって、
太陽光エネルギーを電気に変えて蓄える訳です。

呼び方は「ソーラー・ウォッチ」とも「エコ・ドライブ」とも「エコテック」と様々。
どれも意味は同じです。強いて言えば、CITIZENが「Eco Drive」「ソーラー」。
SEIKOが「エコテック」と呼んでおります。

腕時計基礎知識/Eco-Driveムーブ

ムーブメントは、クォーツ腕時計と何ら変わりはなし。
ただ違うとろはこの「電池」です。これは「充電用電池」です。

エコシステム

図の様な、しくみで光を充電して動きます。
写真に見えている電池は上図の「二次電池」です。
この二次電池は基本的には「定期的に交換する必要はない」です。
よって「光発電式時計」(ソーラー)に電池が入っているからといって
「電池交換が必要な腕時計」と間違わないでください。

 

上記が2004年に書いた記事です。この頃「ソーラー」といえば「半永久的」。
つまりは15年くらい使用出来る。つまりは「電池の寿命=時計の寿命」。
販売価格と修理費用を考えれば「使い捨て」という感覚でした。

しかし2017年の今。「防水機能を過信した使い方」「引き出しに仕舞ったママ」
そういう方は「7〜9年」で交換時期を迎えている様です。
早い方は5年くらいでしょうか。
この充電電池(二次電池・キャパシタとも呼ぶ)の交換は
13.000円程度は必要になっております。

メーカーのスタンスは、正常に使用すれば10年は持つ電池が早く消耗したという事は
正常に使用されていない扱いになります。つまりは
「内部に何らかのダメージがあった」という前提になります。
ダメージとは、湿気・ホコリ・衝撃・磁気などです。

という事は「電池交換のみは不可」。「交換が必要になった」という症状は
少なくとも5年は使用されている訳で。「電池交換+分解修理はセット」となります。

Amazonでは2.000円程度で売っており、電池交換のご依頼もありますが
ソーラーに関して、私は電池交換の受付を不可としております。
5.000円振り込んで頂いて「入れ替えたましたが動きませんでした」で
納得される方は居ないと思おります。

次は「電波腕時計」です。 2017.6.17修正