腕時計の基礎知識/腕時計の防水について店での経験から

大胆かつ無責任な腕時計の防水性能の解説!いや。お話です。

さて、下記の図を中心に解説です。
分かりやすくするため、ココでは「非防水」と「スキューバ」もカット!です。
一般的な(気圧防水)のみで潜水用(××m防水)もカット。

この「気圧防水」で腕時計を着けたまま出来る範囲を「黒字」で書いてます。
これが最初に言った「結構何でもできますよぉ〜表現」です。
次に黄色とブルーでグールプ分けしておりますが、
結局はどの気圧も「生活防水」と表記しているところが
「あまり無理は効かないよぉ〜表現」です。

腕時計基礎知識/腕時計防水区分け図

では今度は逆に腕時計を着けたまま実際のところ、どの程度の事をしても大丈夫なのか?

例えば「3気圧防水」これは上記図でも「洗顔、小雨に濡れる程度」ですから
「水に浸ける」これは不可。次に「5気圧防水」。
これは「水仕事OK」ですが、水の中に入る事は不可。

では、その「不可」な事をしたら絶対に腕時計に水が入るのか?と
言えば実はそうでもないのです。

誤解を恐れずに言えば「腕時計を購入後1年以内なら表記の例よりも無茶が出来る」
そう言えます。(とある新品で、無茶な使い方をした時計でも)

しかし、使い方にもよりますが「腕時計を購入後1年以上使用した場合」
これはやはり「各気圧防水の使用例」を守らないと水が入ります。
また、2年か3年経って「電池交換」(一度、裏蓋を開けた場合)をすれば
極端に防水性は落ちます。
店でも腕時計に水が入ったと言う事で良く聞くご意見は。腕時計購入後2・3年目。

最初は「これくらいの使い方でも大丈夫だった」です。
同じ様に使っていたら腕時計に水が入った。と言うご意見が多いのです。
これは腕時計の防水性能と言うのは裏蓋形状も関係しますが、
やはり「パッキン」というゴムが入っております。これが防水性能に大きく影響します。

この腕時計のパッキン。輪ゴムの様な形ですが。
建築関係の方なら「Oリング」と言えば分かりやすいでしょうか?
これはゴムである限りは確実に年々劣化(硬化)します。
まして腕時計に入るパッキンは、あまり大きな力で締め付ける性質の物でない限り、
かなり柔らかいゴムです。
それに細いゴムですから、余計に劣化が激しいのです。
本来は定期的に交換は必要ですが。

 

しかし現実として腕時計の電池交換の度にパッキン交換を依頼される方は
「仕事や趣味で度々潜られる方のみ」。
また、そういった方は腕時計の電池交換を時計店には任せないで
「メーカーサービスでの電池交換を希望されます。」

腕時計メーカーに電池交換を依頼すれば高いですが、
そのかわり「電池交換、パッキン交換、防水試験」はセットですから安心といえば安心。
ただ「電池交換に¥3.000〜¥5.000の費用と一週間の有余があれば」です。
ダイバー所持の方にとっては命の問題ですからこの費用は安い物です。

問題はダイバーウォッチではない普通の腕時計の場合です。
普通の腕時計で電池交換をメーカーに依頼される方は皆無です。
また、ダイバーでは無い防水腕時計でも電池交換の度に
「パッキン交換」される方も皆無に近いです。
さすがに使い方が荒くてパッキンの劣化が激しい方は、お知らせ致しますが。

それでも、皆さん10年は「時計店で電池交換のみ」で故障も無く使われております。
そういった方にとっては2・3年で極端に防水性が落ちますとは書きましたが。
店での経験から「腕時計と水は相性が悪い」といった事をご承知で使われております。
「腕時計と水や汗は相性が悪い」これさえ理解して腕時計を使用すれば
電池交換で蓋を開けても、以外に防水性は落ちないのです。

よって「水を使う時は、腕時計を外す」。「汗も流れる汗は腕時計に大敵」
これさえ守れば取り立てて防水は気にしなくても
普通の「日常生活防水」で充分です。以上で防水の話は終了! (^.^/)))~~~bye!!

これで終わったら、あまりにも感覚的で防水性能の解説にならないですね(;^_^A

「腕時計の防水で10気圧防水と100m防水の違い」へ。2004年7月(記述)2017.6.16修正